AOJ ITP2 2_B（Queue）を解く

Aizu Online Judge（AOJ）が提供している「プログラミング応用」（ITP2）の2_B問題をC++で解いてみました。

ITP2では、「プログラミングのための基礎ライブラリを獲得します」とあります。トピック#2では、基本データ構造を学びます。

問題（2_B: Queue）

問題はリンク先をご覧ください。

AOJ ITP2 2_B問題: Queue

Queue について学びます。

Queue について

以下は、cpprefjp 様の記事を参考にさせていただきました。

概略

一般的にキューと呼ばれる「入れ物」は、FIFO（First-In First-Out）で動作します。C++ が提供している queue も FIFO で動作するコンテナを提供します。

ただし、queue は正確にはコンテナアダプタです。実際にアクセスするコンテナは標準のコンテナ（deque や list）、独自に実装したコンテナを選ぶことができます。デフォルトでは、deque が使われます。

主なメソッド

よく使われるメソッドを紹介します。stack の top が、queue では、front になります。

注意として、pop は値を返しません。次の要素を front で得てから、pop で次の要素を削除します。

C++ プログラム例（ITP2 2_B）

問題で与えられるクエリに従い、以下の操作を行います。なお、Vector コンテナの要素を queue<int> として、複数の queue を用意します。

• クエリ0　push により、Q[t] に、与えられた x を挿入する。
• クエリ1　front により、Q[t] の次の要素を出力する。ただし、空の場合は何もしない。
• クエリ2　pop により、Q[t] の次の要素を削除する。ただし、空の場合は何もしない。

以下は、C++のプログラムです。

#include <iostream>
#include <queue>

#include <vector>

using namespace std;

int main()
{
	int n, q;
	cin >> n >> q;

	vector<queue<int>> Q(n);

	for (int i = 0; i < q; ++i) {
		int command;
		cin >> command;
		if (command == 0) {
			int t, x;
			cin >> t >> x;
			Q[t].push(x);
		} else if (command == 1) {
			int t;
			cin >> t;
			if (!Q[t].empty()) {
				cout << Q[t].front() << endl;
			}
		} else if (command == 2) {
			int t;
			cin >> t;
			if (!Q[t].empty()) {
				Q[t].pop();
			}
		}
	}

	return 0;
}

上記プログラムは、AOJ で「AC（Accepted＝正解）」と判定されました。

最後に

Queue は、BFS（幅優先探索：Breadth-First=search）でよく使われるコンテナです。いまのところグラフの探索は、DFS（深さ優先探索：Depth-First-Search）を使うようにしています。DFS に慣れてきたら、BFS で queue も使いこなしたいと思います。

引き続き、ITP2 の問題を紹介していきます。