Aizu Online Judge(AOJ)が提供している「プログラミング応用」(ITP2)の4_C問題をC++で解いてみました。
ITP2では、「プログラミングのための基礎ライブラリを獲得します」とあります。トピック#4では、列に対する変更を学びます。
#3から#6は、alogrithm をインクルードして利用する機能を紹介します。全てのアルゴリズムは、データ構造の実装から切り離されています。アルゴリズムの要件(主にイテレータ)を満たせば動作します。
問題(4_C: Swap)
問題はリンク先をご覧ください。
指定された範囲の要素を入れ替える swap_ranges について学びます。
std::swap_ranges について
以下は、cpprefjp 様の記事を参考にさせていただきました。
std::swap_ranges は、指定された範囲の要素を入れ替えます。
template <class ForwardIterator1, class ForwardIterator2>
ForwardIterator2
swap_ranges(ForwardIterator1 first1,
ForwardIterator1 last1,
ForwardIterator2 first2);
指定された2つの範囲 [first1, last1) と [first2, (last1 – first1)) を入れ替えます。単純に要素毎に入れ替えるだけなので、範囲が重なっていることは許されていません。
2つ目の範囲の最後の要素を指す first2 + (last1 – first1) を返します。正確に (last1 – first1) 回の swap を行います。
C++ プログラム例(ITP2 4_C)
配列 A が与えられて、q 個の操作が与えられます。1回の操作で指定された範囲の swap_ranges を行います(21行目)。最後に A を出力します。
以下は、C++のプログラムです。
#include <iostream>
#include <algorithm>
#include <vector>
using namespace std;
int main()
{
int n;
cin >> n;
vector<int> a(n);
for (int i = 0; i < n; ++i) {
cin >> a[i];
}
int q;
cin >> q;
for (int i = 0; i < q; ++i) {
int b, e, t;
cin >> b >> e >> t;
swap_ranges(a.begin() + b, a.begin() + e, a.begin() + t);
}
for (int i = 0; i < n; ++i) {
cout << a[i] << " \n"[i == n - 1];
}
return 0;
}
一方、swap_ranges を知らなくても swap を使うことで、問題を解くことができます。21から27行目が swap_ranges に相当する処理になります。
#include <iostream>
#include <algorithm>
#include <vector>
using namespace std;
int main()
{
int n;
cin >> n;
vector<int> a(n);
for (int i = 0; i < n; ++i) {
cin >> a[i];
}
int q;
cin >> q;
for (int i = 0; i < q; ++i) {
int b, e, t;
cin >> b >> e >> t;
auto it1 = a.begin() + b;
auto it2 = a.begin() + t;
while (it1 != a.begin() + e) {
swap(*it1, *it2);
++it1;
++it2;
}
}
for (int i = 0; i < n; ++i) {
cout << a[i] << " \n"[i == n - 1];
}
return 0;
}
上記プログラムは、AOJ で「AC(Accepted=正解)」と判定されました。
最後に
最初にこの問題を読んだときには、swap_ranges を知りませんでした。このコースは、問題を解くためのちょうどよいライブラリがあることが多く、調べてみたら swap_ranges が見つかりました。また新しいことを学ぶことができました。
引き続き、ITP2 の問題を紹介していきます。