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ChatGPT で素数を判定させてみた(その3)

ChatGPTで素数判定できるかについて、2回(2023年2月19日2023年4月1日)記事にしました。この結果に変化がないか調べました。今回も、GPT-4で判定しました。

今回の結果について

最初に結論を記すと、前回と大きな変化はありませんでした。そもそも ChatGPT は、大規模言語モデルに基づいています。数学的な問題を解ける仕組みになっていません。

参考までに、2023年6月10日の時点で GPT-4は、3時間で25メッセージしか処理できませんでした。

素数を判定させてみた

例1 999987

999987 = 3 × 257 × 1297 について聞いた結果です。

素因数分解の誤りを指摘すると、以下の回答がありました。

前回と同じく、微妙な結果となりました。

例2 9999997

9999997 = 7 × 1428571 について聞いた結果です。

この回答も微妙です。

例3 73939133

73939133 を判定させました。この数は、最大の右切り捨て可能素数です。検索すれば、最初にでてきます。前回、正しい判断をしました

どうも前回は、偶然正しい結果を返していただけのようです。一方、今回の回答では、ChatGPTが、「私がここで計算できる範囲を超えています」と自身の計算能力について言及しています。

そもそも判定できるのか

素数について判定できるか問いました。

この回答は信用できません。なぜなら ChatGPT が大きな素数の判定を間違えるのは、「計算量がおおきくなる」ことが理由ではないからです。ただし、もっともらしく読めます。

素因数分解についても問いました。

ここでも「私の能力の限界を超えてしまった」と回答しています。加えて努力していることと、お詫びの回答が続きます。これはお詫びの様式としては模範的だと思えます。

最後に

本記事は、ChatGPT 批判の意図はありません。逆に2桁や3桁の自然数については、大規模言語モデルの成果でしかない ChatGPT が正しい判断をしていることに驚いています。

ただし、素数判定については、いまの延長では能力があがりにくいと考えています。

一方、後半で紹介したように、自分自身の能力については、自然な回答をしています。やはり生成系AIから目を離せない状況は続きそうです。

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